防犯カメラと監視カメラの認識違いでイメージが行き違ったり、混乱が生じたりしたことはありませんか。
最近は様々な防犯機器が増えました。中でもカメラを使用した防犯機器は多くの場面で取り入れられ、機能も豊富にあります。
用途も多様化し、これらの機器が複雑化した上、認識の違いが生じるととても厄介だと感じる方もいるでしょう。
防犯カメラと監視カメラの認識が微妙にずれたことによって同じイメージが共有できず、ニーズに沿った防犯対策ができないなど、些細な違いが複雑な問題に変わってしまうことがあります。
防犯対策の必要性は個々によって全く異なります。イメージを共有する上でも、こうした言葉の微妙な違いを把握することは大切です。
それでは具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
防犯カメラと監視カメラの違いを把握するため、それぞれの特徴を解説していきたいと思います。
防犯カメラと監視カメラの定義
まず始めは、防犯カメラと監視カメラの定義の違いについて把握しましょう。
防犯カメラは主に犯罪を防止するための機器です。使用する際は、比較的目立ちやすい場所に設置するのが一般的です。防犯カメラの威嚇効果で犯罪を抑止や防止につながります。
それに対し監視カメラは、主に事件の詳細を把握するための映像記録機器となります。比較的人目につかない場所に設置するのが一般的です。犯人の特徴などを把握し犯人逮捕に役立てたり、犯罪傾向の統計を取る際に使用されたりします。
防犯カメラと監視カメラの定義の違いは、言葉の通り、防犯カメラは犯罪を防ぐもの、監視カメラは警戒して見張るためのものと考えるとシンプルです。
防犯カメラと監視カメラの捉え方の違い
防犯カメラと監視カメラの違いはイメージの捉え方でも見分けることができます。
例えば、防犯カメラは、犯罪を防ぐ、弱者を守るイメージから、比較的ポジティブに捉えている方が多いです。犯罪者を撃退することに目を向ける印象があります。
それと比べて監視カメラは、人を監視する、強者が見張るイメージから、比較的ネガティブに捉える方もいます。監視と聞くと人の粗探しをするような印象を持つ方もいるため、犯罪者だけでなく、善良な人にも不快感を与えてしまう場合もあります。
このようなイメージの把握は、防犯対策の方法を正しく共有するだけでなく、ステッカーなどの選択にも役立ちます。
例えば、マンションやオフィスなど多くの人がそこで生活や仕事をしている場合は、防犯カメラ作動中のステッカーを使用した方が、犯罪から守られているような印象を持つので生活をしている人々や働く人々に不快感を与えません。監視カメラという言葉を使うと、プライバシーまで見張られているようなイメージから、悪い印象を与える場合があるので注意が必要です。
逆に、万引きが多発している店舗や車上荒らしが多い人目のつかない駐車場などでは、監視カメラ作動中のステッカーを使用した方が、常に人が見張っていることをアピールできます。より強い犯罪抑止力を期待できるでしょう。
また、監視カメラは無人の設備として使用されると捉えることもあります。例えば交通量の把握や自然災害時に河川の氾濫状況を把握するための映像として使われる場合です。見張るだけでなく統計を取るための機器でもあります。
このように、捉え方の違いを把握することによって、より環境に適した防犯対策を行なうことができます。
人に与える印象の違いをうまく活用し、防犯カメラや監視カメラを役立てていきましょう。
防犯カメラと監視カメラの存在感の違い
防犯カメラは防犯対策を一番の目的とすることから、比較的目立つ存在感のあるタイプが多くあります。
しっかりとした存在感を与え、犯罪を防止したりセキュリティーを強化したりすることに役立てるといった使い方が一般的です。
様々な形状がありますが、ボックス型やパレット型といった威嚇効果の強いものが防犯カメラとしてよく選ばれているようです。
それに対して監視カメラは、多くの統計を取ったり、常に人がモニタリングをしたりすることを目的とすることから、比較的目に付かない、カメラの存在を意識させないタイプが多くあります。
形状は比較的小さいものが多く、広範囲をカバーし人に威圧感を与えないドーム型などが監視カメラとしてよく選ばれているようです。
防犯カメラと監視カメラの違いは、その存在感の違いからも把握することができるでしょう。
防犯カメラと監視カメラの設置場所の違い
防犯カメラと監視カメラの違いは、設置場所でも判断することができます。
防犯カメラと監視カメラの存在感の違いでも話しましたが、判断する1つとして目立つ場所に設置するかどうかの違いがあります。
例えば、家庭で設置する場合。
自宅の玄関などで犯人を威嚇するために設置するものは防犯カメラになります。
最近は人感センサーなども搭載され、ライトが点灯したり警報が鳴ったり威嚇効果の強いものなどもあります。
それに対し、監視カメラは状況把握に使われます。監視という言葉を使うと印象が悪いですが、ペットやお子様の見守りのために設置するカメラは監視カメラに分類されます。
その他、天候がわかりやすい場所に設置するライブカメラなどは、人が様子を把握するためのものなので監視カメラに分類することができます。
犯罪が多発する繁華街や交通違反が多い場所などに設置するカメラは、犯罪防止、抑止を狙ったものなので防犯カメラと分類されます。
また、防犯対策の面に視野を絞るとすると、犯罪を防止するために設置するのは防犯カメラ、犯人を特定するためには監視カメラと違いを見分けることもできます。
犯罪が多くて困っている場合は、防犯カメラを設置して威嚇するだけでなく、監視カメラを設置して状況を把握するのもいい解決方法になるでしょう。
設置場所の違いや設置目的の違いを把握して、どちらを選択するか考えるようにするとスムーズです。
防犯カメラと監視カメラ、機能に違いはない?
ここまで防犯カメラと監視カメラの主な定義や捉え方、存在感、設置場所の違いについて解説してきました。
見た目やイメージ、使用目的で違いが生じることはご理解いただけたでしょうか。
ぼんやりとしていた違いが明確になることで、具体的な防犯対策のイメージも沸いたことと思います。
そこでやはりきになるのが、機能に違いがあるのか、ということです。
率直にお話すると、カメラ機能に違いはありません。
様々な種類が市場にはありますが、防犯カメラも監視カメラも陳列棚は一緒と考えるとシンプルです。
ではなぜ、防犯カメラと監視カメラの違いを把握する必要があるのでしょうか。
それは、防犯カメラと監視カメラどちらで考えるかによって用途が異なるからです。
例えば、警備員が在籍する会社でモニタリングをするためにカメラ機器を探していたとします。防犯カメラを探していると店員に相談すると、ボッックス型の威圧感があるタイプを中心に紹介されるが、本当は人にカメラを意識させず広範囲を撮影するタイプを探していた。というイメージにズレが生じてしまいます。
初めから監視カメラと話しておけば、スムーズに機器を紹介してもらえたところを、言葉の認識の違いで遠回りをしてしまった。なんてことになったら面倒です。
防犯カメラと監視カメラの違いを把握しておけば、そのような行き違いもなくイメージを共有することができます。機能に違いはありませんが、最適な機器をスマートに見つけるために、防犯カメラと監視カメラの違いを知っておくと便利です。
また、監視カメラは、モニタリングも重要となります。
多くの情報を把握するために複数台の広角ドーム型カメラを購入したが、それに連動するモニターがなかったり、一度に複数の映像を映すことができないモニターを購入してしまったり、大量の情報を保存するシステムを把握していなかったり、後々必要な機器が増えることになってしまうと困ります。
面倒や無駄な出費を抑えるためにも、防犯カメラと監視カメラの違いを見分けて用途を把握していくと良いでしょう。
違いがいまいち分からないという方は、映像確認は事件が起きた時のみ必要な場合は防犯カメラ、モニターなどで常に映像確認する必要がある場合は監視カメラと考えると簡単です。
防犯カメラと監視カメラの違いは、機能の違いを把握するものではなく、目的を明確に把握するために知っておくと良いでしょう。
おわりに
防犯カメラと監視カメラの違いは、微妙な差です。
あまり違いにこだわりすぎてしまうと、カメラや対策の選び方が複雑になってしまいます。言葉の意味やイメージで難しく捉えないよう、使用目的を明確にするため違いを見分けると考えましょう。
ポイントは以下の5つです。
防犯カメラと監視カメラは言葉の意味に違いがある
防犯カメラと監視カメラは人に与える印象に違いがある
防犯カメラと監視カメラの違いは存在感の有無で見分ける
防犯カメラと監視カメラは設置場所に違いがある
防犯カメラと監視カメラは機能に違いはないが使用目的に違いがある
防犯カメラと監視カメラは同じところで販売しています。販売先では防犯カメラと監視カメラのジャンル分けはされておらず、機能の違いで分けられている場合が大半です。
防犯カメラと監視カメラの違いは些細な認識の違いで苦労することのないよう、自分のために把握すると考えると良いでしょう。
もし、違いが明確に分からない場合は、防犯カメラや監視カメラという言葉を使うことに限らず、用途を元に問い合わせや相談をするとスムーズです。
あくまでも防犯カメラと監視カメラの違いを把握するのは認識のズレをなくすためです。違いに囚われず、環境合わせてに最適なものを選ぶようにしましょう。