店舗や施設、マンションなど様々な場所で見かけるようになった防犯カメラですが、その防犯効果とはどれ程のものなのでしょうか。防犯カメラが普及し、珍しいことではなくなった今ですが、必要性とは、具体的な効果とは、と聞かれると詳しいイメージが浮かばない方も多いでしょう。
最近では元々警備システムがついているマンションも増えています。新築の戸建てでも、警備会社にお願いすると防犯カメラ選びから設置、プランづくりまで含めて防犯対策をしてもらえることが多くなり、個人で工夫をする必要性もなくなりました。
しかし、生活スタイルは人それぞれです。付属のものでは不足である場合や1から自分にあったものを選びたいという方もいるでしょう。中には、そもそも防犯カメラは必要なのか、効果があるのか、と感じている方もいると思います。
1から自分に適したものを選ぶといっても、明確な必要性がなければ、豊富な種類の中から防犯カメラを探すという苦労はしたくないと感じるのも確かです。
そこで今回は、防犯カメラの効果に視点を絞り、防犯カメラの必要性とはどういったものか、考えていきたいと思います。
防犯カメラの必要性とは
それではまず、防犯カメラの必要性とは、どういった場合か検討していきましょう。
防犯カメラとは主に、防犯対策に使用されるカメラのことをいいますが、その防犯対策は人によって捉え方は様々、監視カメラと混同して把握している方もいるでしょう。
防犯カメラは事件を防ぐための防犯機器です。事件が発生する前に設置するものと考えるとシンプルです。
なので、防犯カメラを使用する時は、事件を未然に防ぎたい場合となります。
また、万が一事件が発生した場合でも、録画データなどが犯人逮捕に役立つことから、2次被害防止などにも使用されます。
使用される場所は、マンションや戸建てなどの一般家庭、オフィス、スーパーなどの店舗、駐車場、銀行、公共施設など様々です。犯罪が起きる可能性があるな、と考えられる場所に設置することで、防犯対策につながります。
例えば、量販店。月に30万の万引き被害にあっていたが、防犯カメラの設置によって万引きが減少、犯人を検挙することもでき、10万以上の被害を受けることがなくなった。など、万引きの抑止や2次被害の防止につながっています。
その他、一般家庭では車へのイタズラ、車上荒らし、ゴミの投げ入れなどの嫌がらせ防止のために防犯カメラを設置するケースもあります。
このように被害を最小限に抑える抑止力に防犯カメラを使う場合もありますが、
新築の物件や新店舗では事件が起きてから対策するとは限りません。事件が発生する前から防犯カメラを設置し、被害を0件に抑えている、という場合もあります。
防犯カメラとは犯罪の防止や抑止に必要とされる防犯機器と考えておきましょう。
防犯効果の高いカメラ設置場所とは
前章で犯罪が起きる可能性がある場所に防犯カメラを設置するとお話致しました。それでは、具体的にどのような場所に設置すると効果があるのでしょうか。
例えばマンション。
人の出入りが多いエントランスに設置すると防犯につながるだけでなく、住民に安心感を与えることができます。その他、女性が不安を感じやすいエレベーター内や、全員が通過する1階のエレベーター扉付近、盗難被害が多い駐輪場、マナー違反や不法投棄などが起こりやすいゴミ捨て場などが、効果の高い設置場所として考えられます。
店舗の場合は、やはり被害を避けたいレジ付近に設置する場合が多くあります。
その他、万引き防止のため売り場や陳列棚付近に防犯カメラを設置したり、クレーマーなどトラブルを引き起こすお客の把握や抑止のため出入り口付近に設置をしたり、店舗を守るためだけでなく従業員を守るために設置されている場合もあります。各店舗が抱える問題に合わせて設置場所を選んでいきましょう。
大型のショッピングモールなどでは、子供の誘拐や女性への不信行為を防止するため、トイレ前や人目のつかない階段などに防犯カメラを設置する場合もあります。
工場や倉庫では、事故やトラブルが起こりやすい出荷場に設置をする場合や倉庫の出入り口、在庫の管理をしている場所、その他製造工程の不正を防ぐため工場内や作業の手元が映るよう防犯カメラを設置する場合もあります。
その他、オフィスでは事務所の金庫前や更衣室前に防犯カメラを設置するなど使用箇所によって設置場所は様々です。
設置方法は、正面に設置するほか、左右目線がクロスするパターン、建物を何台かで取り囲むようにするパターンなど様々です。
使用目的によって効果の高い設置方法が異なるので、用途に合わせて設置方法を考えると良いでしょう。把握が難しい場合は、防犯カメラの会社などに設置をお願いするとスムーズです。
効果の高い防犯カメラの設置とはこの方法だ、と断言することはできませんが、何を一番防止したいか把握することが一番の近道になるかもしれません。
困った時は警備会社や防犯カメラの設置会社に問い合わせ、相談してみましょう。
防犯カメラの効果とは
防犯カメラの効果とは、具体的にどれ程のものなのでしょうか。
現在日本の防犯カメラの総数は、どのくらいかご存知ですか。実は把握できている範囲でも、500万台近くに達しています。
そこまでとは思わなかったが、なんとなく防犯カメラを見かける機会が増えた、と感じる方も多いでしょう。
防犯カメラの導入は一般家庭やオフィス、工場だけでなく、街でも見かける機会が増えました。犯罪が多発する繁華街では、死角をつくらないよう防犯カメラを設置し、犯罪の抑止へつなげたり、犯罪傾向を把握する重要な捜査資料となったり、大きな防犯効果が期待できるようになりました。
防犯カメラの効果とは、と聞かれても具体的なイメージは簡単に浮かびませんが、自分たちの知らない間にこうした防犯効果が地域の安全を守っています。
防犯カメラの効果とは、個人の安全はもちろんのこと、こうした地域安全にも活用されるもの、と思うと安心です。
地域安全に協力するようにとは言いませんが、広い視野を持って防犯カメラの効果を把握すると取り入れやすくなりますね。
最近は、防犯カメラも様々なニーズに応え、5,000円以下で購入することができるものもあります。
生活環境や目的の防犯対策に合わせて、まずは手軽な防犯対策から始めてみるのも良いかもしれません。
防犯効果を高める防犯カメラとは
これまで防犯カメラには、犯罪を防止や抑止する効果があるとお話致しました。
しかし、従来の防犯カメラは画質が悪く、万引きの瞬間などの素早い動きには対応できないことがありました。
つまり、事件の証拠映像として十分とは言えないものが多かったということです。
最近では、高画質の防犯カメラも増え、さらに鮮明な画質のままスロー再生や逆再生に対応する防犯カメラもあり、1コマ単位の再生もとても簡単になりました。
従来にない最新機能を使うということは、防犯効果を高めることにもつながります。さらに、防犯カメラの設置をアピールすることでさらに犯罪抑止効果を上げることができます。
防犯カメラ作動中と書かれたステッカーを利用するほか、最近は防犯カメラと合わせてALSOKやSECOMといった警備会社のステッカーを貼ることで、抑止力を上げている方もいます。
防犯カメラは犯行を記録するので犯人は極力防犯カメラのない家を狙います。しかし中には、防犯カメラを熟知していて、この程度の機能なら詳細がわからないと判断し侵入をすることもあります。そうした場合に警備会社のステッカーが抑止力となります。事件が発生したらすぐ人が駆けつけるイメージから、犯人は警備システムがあると気が付くと狙わなくなるそうです。
狙われやすい夜間も、従来は視野の狭いモノクロであったのに対し、最近は暗闇でもカラーの撮影できるものが開発されるなど、シーンによって特化された防犯カメラが増えました。
防犯効果を高めていくには、こうした高機能な防犯カメラやセキュリティーシステムとの連動がポイントとなりそうです。
しかし、こうしたセキュリティーシステムは月額料金が発生したり、高機能防犯カメラは高額であったり、どんな人のニーズにも応えることができるとは限りません。
防犯カメラを子供や高齢者の見守りとして使用する場合は、高画質や夜間のカラー撮影が可能なものよりも、スマートフォンで映像が確認できるなど便利さが求められる場合もあります。
故障しやすい屋外防犯カメラには、本物と見分けがつかないダミー防犯カメラを設置した方が安定した防犯対策になり、コスト削減もすることができます。
防犯効果が高い防犯カメラとは、ニーズに最適な防犯機器であると考えると良いでしょう。
おわりに
防犯カメラの必要性や具体的な効果について、ご理解いただけたでしょうか。
ポイントは以下の4つとなります。
・防犯カメラとは犯罪の防止や抑止に必要とする防犯機器
・防犯カメラの最適な設置場所とは抑止したい犯罪に一番効果がある場所
・防犯カメラは個人だけとは限らず、地域の安全にも役立つ
・効果の高い防犯カメラとは、ニーズに最適な防犯機器であるということ
防犯カメラとは、安心安全に生活していくために必要とする防犯機器です。
街の犯罪が減ったのは、防犯カメラが普及したからと思うと、大事な機器に感じますね。目の前の必要性だけに囚われず、幅広い視野を持って防犯カメラの必要性を考えると、快適な生活へつながるかもしれません。
不慣れな方は、警備会社や防犯カメラ会社を頼って、防犯対策を取り入れていきましょう。まずは、手軽な防犯カメラの購入から始めてみるのもオススメです。
これらのポイントを抑えて、ぜひ前向きに防犯対策に挑戦してみてください。