見守りアプリを使う理由はさまざまです。
見守りアプリを使うことで得られるメリットがある一方、利用することでデメリットが生まれることもあります。
今回は、見守りアプリを使う上でのメリット・デメリットをご紹介します。
見守りアプリを使う理由
離れて暮らす高齢者の方や家族の安否を確認するとき、留守番しているペットの状況を確認するとき、外出している子どもがどこにいるのか確認するときなど、見守りアプリを使う理由はさまざまです。
見守りアプリは防犯カメラや監視カメラを設置するよりも手軽に利用できるため、需要が高まってきているアイテムの一つです。
見守りアプリを利用すると、GPSで位置情報の確認をすることができます。
「子どもが学校帰りに寄り道せずに自宅に向かっているか確認したい」
「認知症の父(母)がときどき徘徊してしまうので、位置を確認したい」
などの場合、見守りアプリのGPS機能を利用すればすぐに位置情報を確認できます。
ダウンロードするアプリにもよりますが、子どもや高齢者の方の位置情報を地図上で確認したり、目的地に着いた時点で到着通知の連絡をくれるものなどがあります。
スマートフォンでアプリをダウンロードするだけで利用することができる、低コストで簡単な見守りアプリです。
見守りアプリでは、内蔵カメラで動くものを感知することができるものもあります。
リビングや玄関、トイレや廊下などにカメラをあらかじめ設置してスマートフォンのアプリと連動させることで、設置場所に動きがあれば感知情報を通知してくれます。
防犯カメラや監視カメラを設置するとなると設置に手間がかかり、お金がかかってしまうことも少なくありませんが、スマートフォンアプリを利用すれば設置の手間もコストも抑えることができます。
スマートフォン上で自宅への人の出入りや、留守番中の子どもやペット、遠く離れて暮らす高齢の両親などの様子を常に見守ることができます。
出張や旅行など、長期で自宅を空けなければならない場合も、役に立つでしょう。
また、見守りアプリの種類によっては内蔵マイクを利用して音声通話ができるものもあります。
内蔵カメラで見守りを行うだけでなく、直接会話することができるため安心感が高まります。
非常事態にメールで通知することができる見守りアプリもあります。
このアプリは、非常時に備えて事前にアプリをダウンロードしておくことで、状況に応じて非常事態であることを通知できる便利なアプリです。
例えば、災害に巻き込まれたときの安否確認や、位置情報の通知をはじめ、体調不良の報告や迷子になってしまったときの位置情報通知などが挙げられます。
専用アプリをダウンロードしておくことで、ワンクリックなどの簡単な操作で非常事態を知らせることができます。
スマートフォンの使用方法を知らない高齢者の方や子どもでも簡単に利用することができます。
見守りアプリのメリット
見守りアプリを利用することで、さまざまなメリットが生まれます。
例えば、高齢者の方の介護を行っている家族は見守りアプリを利用することで、休まず介護をしていた時間を、安心して休息や睡眠に充てることができます。
子どもが一人で外出しているときも、GPS機能を利用すればリアルタイムで位置情報を確認することができます。
仕事などで家を空ける機会が多い場合、ペットに長時間留守番させることもあるでしょう。
そんなときも、見守りアプリがあればリアルタイムで留守番しているペットの状況を確認することができます。
見守りアプリのメリットとして、安全や安心の確保が挙げられます。
また、設置も簡単で低コストで導入できることもメリットといえるでしょう。
見守りアプリのデメリット
便利な見守りアプリには、デメリットもあります。
ここでは、見守りアプリを使う上でのデメリットをご紹介します。
見守りアプリを使うデメリットの一つが、常にスマートフォンを持ち歩かなければいけないということです。
若い人にとって、毎日スマートフォンを持ちあることは当たり前である一方、普段スマートフォンを利用しない高齢者の方はスマートフォンを持ち歩く習慣がありません。
しかし、見守りアプリの機能を活用するためには、スマートフォンを持ち歩く必要があります。
毎日スマートフォンを持ち歩かなければならないことを不便に感じたり、ときには持ち歩くことを忘れてしまう可能性も考えられます。
見守りのためにスマートフォンを持ち歩くことを強制された場合、「監視」というイメージを強く持ってしまい、拒否されてしまう可能性も考えられます。
スマートフォンを利用した見守りアプリを利用するときは、事前の話し合いや伝え方に十分な注意が必要です。
話し合いをしても解決しない、拒否されてしまう場合はスマートフォンを利用する必要がない別の見守り方法を利用することも考えておいたほうが良いといえます。
見守りアプリを使うデメリットの二つめは、プライバシーが守れないという点です。
見守りアプリはときに、「監視されている」といった、ストレスを感じさせてしまう場合があります。
確かに安全を確認したり、日々の状況を即座に確認できる便利なアイテムですが、見守りを受けている側は、部屋で何をしているのかが筒抜けとなり、一人だけのプライベートな空間がなくなってしまいます。
見守りを受ける側がプライベートな空間がなくなることに拒否抵抗を示している場合は、映像で確認するカメラではなく、感知機能のみが搭載されたアプリや、決まった時間のみ見守りができるアプリにするなど、プライベートな空間を維持できるように努めましょう。
見守りアプリを使うデメリットの三つめは、端末のバッテリーの減りが早くなるという点です。
見守りアプリの中には、常にGPS機能を使って衛星通信で位置情報を共有しているものもあります。
その場合、常にスマートフォンは動いているため、自分自身が操作していなくても気づくとバッテリーが減っていることがあります。
バッテリーの減りが気になる場合は、アプリの設定を変更することで改善することもあります。
バッテリーがなくなってしまうと、アプリでの見守りができなくなってしまうため注意が必要です。
見守りアプリのおすすめは
見守りアプリには、無料のものから有料のものまでさまざまです。
ここでは、見守りアプリのおすすめをご紹介します。
おすすめの見守りアプリ一つめは、「otta」です。
「otta」は外出中の高齢者の方に対し、地域で見守りを行おうという見守りアプリです。
例えば、高齢者の方が外出先で道に迷ってしまったり、途中で転倒してしまったりといったトラブルが発生した際、「otta」が解決のサポートをしてくれます。
「otta」は、高齢者の方が持ち歩いている見守り端末と、見守り基地局および専用のアプリをダウンロードしたスマートフォンを持っている人のネットワークをつなげることで、サービスを提供しています。
見守り端末を持ち歩く高齢者の方は、検知ポイントの近くを通過すると自動でネットワーク上に位置情報が記録される仕組みになっています。
一方、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンを持っている人は、記録された位置情報と高齢者の方の行動一覧を確認することができます。
必要に応じてスマートフォンに通知がくるように設定することも可能です。
高齢者の方は、ホイッスル型の見守り端末か小型の見守り端末を持ち歩くだけで「otta」のサービスを受けることができます。
月額料金のみの低コストで利用できる見守りサービスです。
おすすめの見守りアプリ二つめは、「みまサポ2」です。
「みまサポ2」は、離れて暮らす高齢者の方や家族に何かあったとき、自動的に声をかけて安否を確認してくれるサービスを提供する見守りアプリです。
スマートフォンにアプリをダウンロードし、利用時間が1日以上経過すると、自動で三段階の安否確認を行ってくれます。
安否確認の第一段階は、アプリによる自動音声呼びかけです。
第二段階では、第一段階の呼びかけに30分以上反応がなかった場合、ユーザー全員で助けあいを行う見守りシェア機能による利用者からの声がけを行います。
第三段階では、第二段階の声がけに120分以上の反応がなかった場合、あらかじめ登録された連絡先に安否確認を促すメールを自動送信します。
アプリの利用は、アプリを起動して「見守りスタートボタン」を押すか、スマートフォンを振るだけでです。
操作も簡単で、月々500円の低コストで利用することができる見守りアプリです。
「otta」や「みまサポ2」のほかにも、「見守りプラス認知のアイシル」や、LINEスタンプを利用した気軽な見守りアプリなど、見守りアプリはさまざまです。
目的や用途に合わせて、ぴったりな見守りアプリを利用しましょう。
まとめ
見守りアプリを利用する理由はさまざまです。
見守りアプリを利用することは、GPS機能による位置情報確認や感知機能や内蔵カメラ・マイクによる見守りサポート、非常事態の連絡などさまざまな場面で役立ちます。
見守りアプリを使うことは安全や安心を守ることにつながり、設置の簡易性や低コストで利用することができるという点はメリットと言えるでしょう。
一方、見守りアプリを使うことで毎日スマートフォンを持ち歩かなければならないことや、バッテリーが減りやすい点、プライバシーを保てない可能性があるという面は、見守りアプリのデメリットであるといえます。
見守りアプリを使用する際は、デメリットをしっかりと認識し、注意する必要があります。
見守りアプリにはさまざまな種類があり、アプリによって用途もさまざまです。
料金も無料なものから有料なものまであるため、見守りアプリをダウンロードする前に、事前にアプリの特徴などを確認しておきましょう。