介護において、見守りは高齢者の方の安全を守る重要な役割を担っています。
家族はその安全を守るため日々見守りをしていますが、気を抜くことなく見守り介護を続けることは難しいといえます。
家族による介護の見守りが手薄になれば、高齢者の方の安全を守ることはできません。
しかし、365日休まずに見守り介護を続けることは、家族にとっても簡単なことではなく、場合によっては十分な睡眠をとる時間すら奪ってしまいます。
そんなとき、便利なのが介護の見守りサービスです。
介護の見守りサービスを利用することで、高齢者の方の安全を守り、家族は休息や安心感を得ることができます。
ここでは、介護における見守りの目的や、夜間や遠く離れて住んでいる場合に利用するのに便利な見守りサービスについてご紹介します。
介護の見守りの目的とは
「住んでいる距離が遠いため、頻繁に様子を見に行くことができない」
「毎日飲まなくてはいけない薬があるか、飲み忘れなく服用しているか心配」
「夜中に一人でトイレに行ってしまう、転倒してしまわないか心配」
介護を必要とする高齢者の方を持つ家族には、多くの心配や不安があります。
例えば、頻繁に会いにいくことができなければ、病気やケガなく高齢者の方が生活を送れているのか確認することができませんし、毎日服用しなければいけない薬を飲み忘れることで、風邪や持病などの症状が悪化してしまうことが考えられます。
夜中にトイレに起きてしまったり、朝早くに起きて一人で行動してしまった際の転倒により、大けがを負ってしまう可能性もあります。
介護において見守りは、高齢者の方の安全を見守るうえでとても重要です。
しかし、365日休みもなく見守りを続けることは家族にとっても大変なことです。
そんな中でも特に、眠っている間の夜間における見守り介護、家庭の事情で遠く離れて住む場合の見守り介護は家族だけで完全に全うすることは難しく民間企業などが提供する介護用の見守りサービスを利用することは少なくありません。
見守りサービスは、高齢者の方の安全を守り、家族の方には休息とともに安心を与えることができる重要なサービスです。
夜間介護の見守りサービス
夜間の見守り介護は、とても重要です。
例えば、介護を必要とする高齢者の方は夜中によくトイレに行ったり、朝早くに目覚めてしまうことがあります。
ベッドからトイレまでの歩行にふらつきがあり、転倒したことがある場合は、転倒防止のために誰かがそばにいなければいけません。
また、朝早くに一人で目を覚ましてしまい動きまわってしまう場合も、転倒しないために誰かが付き添っている必要があるでしょう。
介護を必要とする高齢者の家族の多くは、交代で夜間の見守りを行っています。
しかし、睡眠時間を削って夜間の見守り介護を行うことは体力や気力を消耗してしまい、見守り介護を継続することが難しくなってしまうことも少なくありません。
介護の心配をせずにゆっくりと睡眠をとりたいと考える家族の方の代わりに夜間の介護を行ってくれるのが、夜間介護の見守りサービスです。
夜間介護の見守りサービスは、掃除用品や掃除サービスでおなじみ「株式会社ダスキン」の、「ダスキン ライフケア事業部」が提供しています。
ダスキン ライフケア事業部の「ダスキン ライフケア」は24時間利用できる、介護見守りサービスです。
1回2時間以上から利用することができ、月8時間以上利用する場合は「基本料金」8時間以内の場合は「スポット料金」となります。
入会金や手数料は一切かからず、土曜・日曜・祝日の割増料金もありません。
基本料金・スポット料金はSエリア、Aエリア、Bエリアと都道府県ごとにわかれており、例えば東京都・神奈川県が該当するSエリアでは基本料金が1時間あたり3,850円、スポット料金が1時間あたり5,500円となります。
仮に、Sエリアで1週間のうちに2日間、1日12時間利用した場合は1日あたりの料金は46,200円となり、2日間で92,400円となります。
「ダスキン ライフケア」は24時間サービス提供を行っているため、夜間の見守り以外でもサービスを利用することができます。
本当は自宅で一緒に暮らしたいが、自宅では十分な介護ができないため仕方なく病院や介護施設に高齢者の方を預けている場合や、高齢者の方の入院・退院後に家族だけではサポートするのが難しい場合など、幅広いシーンで活用することができます。
遠く離れている場合の介護の見守りサービス
遠く離れている高齢者の家族の方にとっても、介護における見守りサービスは欠かせません。
本当は心配で近くで暮らしたいと思っていても、家庭の事情や仕事の関係で遠く離れて暮らさなければならないことも少なくありません。
遠く離れている場合の介護の見守りサービスは、離れて暮らしている高齢者の方の状態を確認し、その状態に応じてサポートしてくれます。
見守りサービスは昨今の少子高齢化の進行に合わせて、どんどん多様化しています。
さまざまな見守りサービスの中から、それぞれのライフスタイルに合わせて選択することができます。
一つは、訪問型の介護見守りサービスです。
訪問型の見守りサービスは、主に地域密着型のセキュリティ会社などが提供しています。
高齢者の方と同じ地域に住む専任の介護スタッフが、自宅を定期的に訪れることで高齢者の方の安否確認を行ってくれる見守りサービスです。
直接高齢者の方に会うことができる見守りサービスで、専任の介護スタッフは日常会話をしたり、ときには相談に乗ることもあります。
訪問型の見守りサービスは、セキュリティ会社のほか、郵便局や電気・水道会社などが提供していることもあります。
訪問の際に食事をしっかりと摂っているか、健康状態はどうかなどの確認を行い、その結果を遠く離れて暮らす家族に報告します。
費用は月1回30分2,000円程度、60分2,500円程度で利用することができ、身元がははっきりしていて馴染みのあるスタッフが訪問するため、安心して任せられる介護の見守りサービスです。
二つめは、センサー型の介護見守りサービスです。
センター型の見守りサービスは、高齢者の方の自宅にセンサー機器を設置することで安否確認が行えるサービスです。
センサー機器はおもにリビングや寝室をはじめ、トイレや浴室など部屋ごとに設置します。
高齢者の方の動きをセンサー機器が感知すると、家族の方が持つスマートフォンやPCに連絡が届きます。
センサー機器が非常時を感知した場合、専任スタッフが高齢者の自宅に直接訪問するサービスもあります。
センサー型の見守りサービスは家電メーカーやガス会社、セキュリティ会社まで幅広い民間企業が提供しています。
費用は契約料として15,000円程度、月額の使用料が3,000円程度、センサー機器の設置料として50,000~80,000円程度が相場となっています。
最近では、家電製品やホームセキュリティと連動するものや、人体以外にもガスや照明を感知してくれるセンサーも登場しています。
家族の方の予算などに合わせて、さまざまな選択が可能となっています。
三つめは、カメラ型の介護見守りサービスです。
カメラ型の見守りサービスは、センサー型の見守りサービスと同様、高齢者の方が住む自宅にカメラを設置することで見守りをするサービスです。
自宅にカメラを設置することで、家族の方は365日24時間、遠く離れていても見守ることができます。
高齢者の方に万が一のことがあれば、専任スタッフが自宅に駆けつけるサービスも実施しています。
カメラ型の見守りサービスで使用するカメラは簡易タイプが多く、設置するのに大がかりな工事が必要になることはありません。
主にセキュリティ会社などが提供するサービスで、費用は月額使用料が8,000円程度になっています。
家族の方がスマートフォンやタブレットを使用して見守れるのはもちろん、万が一の場合はセキュリティ会社の専任スタッフが迅速に駆けつけてくれるため、遠く離れて暮らしていても安心して利用できるサービスです。
訪問型の見守りサービス、センサー型の見守りサービス、カメラ型の見守りサービスのほかにも、宅配型の見守りサービスやオート電話・オートメール型の見守りサービスがあります。
介護の見守りサービスでのポイントや注意点
介護の見守りサービスはさまざまです。
「ダスキン ライフケア」が提供する見守りサービスや郵便局や電気・水道会社が提供する訪問型の見守りサービスは人が介するもの、センサー型の見守りサービスやカメラ型の見守りサービスは機械を駆使した見守りサービスです。
人を介した見守りサービスは地域に精通した信頼のおけるスタッフに任せることができ、安心感があります。
一方、センサーやカメラといった機械を利用して確実な監視ができ、高齢者の方のSOSにも即座に対応できるサービスを兼ね備えた機械を駆使したサービスもまた安心して利用できる見守りサービスです。
介護をされる高齢者の方と、介護を行うその家族の方が良く話し合いどの見守りサービスを利用するか決定することはとても大切です。
サービスにより月々の利用料金も異なるため、それぞれのライフスタイルに合った見守りサービスを選択することが必要です。
まとめ
介護における見守りは、高齢者の方の安全を守ります。
そして、介護見守りサービスを活用することは高齢者の家族に休息や安心を与えることができます。
夜間の見守りでは、「ダスキン ライフケア」がサービスを提供しています。
専任のスタッフが高齢者の方の介護を行うことで、家族は夜間にゆっくりと睡眠をとることができますし、高齢者の方がトイレに起きたり、朝早く一人で起きてしまっても安心です。
また、家庭の事情で遠く離れている場合でも安心して見守り介護を任せられるサービスとして、人を介した訪問型の見守りサービスや、機械を駆使したセンサー型の見守りサービス・カメラ型の見守りサービスがあります。
このほかにも、介護における見守りサービスはさまざまです。
人を介するサービス、機械を駆使したサービス、サービスごとに異なる料金など、さまざまな介護見守りサービスの中からそれぞれのライフスタイルに合ったサービスを選択することが大切です。