読書は脳を活性化させ、ストレスを減少させる効果があるとされています。高齢者の健康維持にも読書は最適ですが、難しい本だと気が進まない方もいます。そこでお勧めなのが、高齢者向け雑誌です。
雑誌は高齢者の趣味に合わせて選択することができ、読むだけでなく写真など目で見て楽しむこともできます。本を読むことが苦手でも、雑誌なら気軽に取り入れることができると感じる方もいるでしょう。
高齢者にとって無理をせず習慣付けていくことはとても大切なことです。雑誌を活用し好きなものや知りたいことの情報を定期的に得ることで、興味関心を広げていきましょう。
それでは具体的に、高齢者向けの雑誌とはどのようなものがあるのでしょうか。
項目ごとにオススメの雑誌を紹介していきたいと思います。
高齢者の生活を豊かにする雑誌
まずは女性高齢者にオススメの雑誌を紹介したいと思います。
50代以上の女性へ向けて、「前向きに明るく生きていく」をテーマに生き方や暮らし方を紹介しているライフスタイル誌「ハルメク」
この雑誌は、50代以上の女性誌売上No.1の生活実用雑誌です。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人インタビューなど幅広い情報を扱っています。65歳以上の高齢読者も多くいます。
ポジティブな考え方を持つことができると人気を集めているのが特徴的で、
「こんなにも素敵な生き方の女性がいるのかと驚いた」(60代)
「健康について強く意識され、日々の生活が変わった」(70代)
「内容が濃く、今知りたいことを的確に答えてくれる」(70代)
など、読者の感想も前向きな意見が多数あがっています。
生活に必要な情報のほか、アートコレクションや旅、イベントの情報も多く、趣味を広げてくれる雑誌として愛読している読者もいます。
ハルメクのホームページより、自宅に直接郵送する定期購読を申し込むことができます。定期購読は12冊か36冊で選ぶことができ、どちらも割引価格で購読することができます。
12冊コースの場合は、690円×12冊=8,280円のところ定期購読で6,960円
36冊コースの場合は、690円×36冊=24,840円のところ定期購読で18,900円
バックナンバーも購入することができるので、気になる方は一度試し読みをしてみるのも良いでしょう。
生活を明るく豊かにする雑誌として活用してみてください。
歴史好き高齢者の文化系雑誌
男性の高齢者は歴史好きな方が多くいます。そこでオススメなのが「歴史街道」
出版社/PHP研究所 発行日/毎月6日 価格/630円
この雑誌は、「今を生きるために活かせる歴史」をテーマに、現代からの視点で日本や外国の歴史をわかりやすく取り上げています。
歴史を題材とした書物は難しく、読み辛いと感じる方も多くいますが、この歴史街道なら、わかりやすく、カラフルかつ楽しいビジュアルで読むことができるので、手軽に読み進めることができます。
バックナンバーも購入することができるので、好きなテーマに合わせて気になるものや興味のある時代のものを厳選して読むのも良いでしょう。もちろん定期購読もすることができます。定期購読だと送料無料で毎号自宅に届けてもらうことができるのでとても便利です。
資料として何度も読み返している方も多く、バックナンバーを大事に保管しているという方もいます。中には、「自分が読んだ後、孫も読んでいて会話が広がって楽しい」との意見もありました。コミュニケーションツールの一つとして雑誌を楽しんでいるようです。
この雑誌は新たに興味や趣味を持つ良いきっかけとなっている人も多いですが、「学校で習うことができなかった近現代史や最新の知見、情報を知ることができる」と、元々歴史が好きで勉強していた高齢者からも関心を集めているようです。
歴史の他にも、建築屋文化、芸術についても記事が書かれており、歴史を通して様々な興味関心を引き出すことができるのもこの雑誌の魅力の一つです。
わかりやすく、読み応えのある雑誌が好きな方にオススメです。
高齢者夫婦で楽しめる雑誌
これまで女性高齢者にオススメの雑誌と男性高齢者にオススメの雑誌、分けて紹介してきましたが、高齢者向けの雑誌には夫婦で楽しむことができるものもあります。
健康で快適なライフスタイルを追求し、提案する夫婦のための月刊誌「百楽」
出版社/ファンケル健康院 発行日/毎月1日 価格/600円
この雑誌のメインテーマは「アンチエイジング」です。専門家による医学倫理としてもアンチエイジングの情報を提供するだけでなく、衣・食・住、全てにわたる快適生活の提言や新しいライフスタイルの提案をしています。
読者からは、
「シニア世代向けの品格ある生活情報誌だと感じる」
「心の豊かさへの願望を満たしてくれる」
「年齢にあった話題の情報が詳しく載っているので非常に役立つ」
と読み応えのある雑学に毎号期待の声があがっています。
取り上げる題材は、医学的なノウハウの他、歴史や文学、美術、伝統、旅などもテーマになっており、この雑誌の内容を取り入れ夫婦旅行に出かける方もいるようです。毎月の特集によって内容は異なりますが、登山を題材とした企画もあり、アクティブな高齢者も楽しむことができる幅広い内容となっています。
深みのあるライフスタイルを好む方にオススメの雑誌です。
2020年の最新号が発売されておらず、おそらく休刊になっていることが予測されますが、インターネットでバックナンバーを購入することができます。詳しい情報は出版社へ直接問い合わせてみてください。
食を題材とした高齢者向け雑誌
“食べること”は高齢者が健康的な毎日を過ごすために大切なことです。食事を楽しんで、自然と健康体でいるのが一番と感じている方もいるでしょう。
食事が楽しくなるように、食文化を中心とした雑誌を読むのも毎日の生活を楽しくすることができます。
「街ぐらし」は、団塊世代の男女をターゲットに都市生活によりそう文化、食、健康を追求した雑誌です。
出版社/エフジー武蔵 発行日/1,4,7,10月の27日 価格/980円
毎号、普段垣間見ることができない場所やエピソード、食の情報を特集しており、情報ページでは編集部が厳選したこだわりのお店をエリアマップとともに紹介しています。
食を題材とした美しいビジュアルは見ているだけでも楽しいと、読書が苦手な高齢者の方でもすすんで楽しむことができているようです。
高齢になると体力的に旅へ出かけることが難しくなり遠出をする機会が減ってしまいます。食文化をテーマに街歩きをするだけでも、気分をリフレッシュさせることができます。身近な食から興味をえて、外出のきっかけをつくっていくのも良いでしょう。
この雑誌は、定期購読の取り扱いはないのですが、バックナンバーを購入することができます。好きなテーマを選んで、興味のある特集だけを読むだけでも十分楽しむことができます。
食べることが好き、街歩きをしたい、食文化に興味がある、そういった方にオススメの雑誌です。
「街ぐらし」と同じ出版社から高齢者に向けてガーデニングを題材とした雑誌も出ています。花が好きな女性は、ガーデニングをテーマに体を動かしてみるのも良いでしょう。
ガーデン&ガーデン:発行日/1,4,7,10月の16日 価格/1,200円
高齢者福祉や介護に携わる業界情報誌
シニア層の雑誌には、高齢者に向けた雑誌のほか、高齢者と携わっている人へ向けた情報誌などもあります。
「シニア・コミュニティ」は、年に6回、奇数月に発行される業界情報誌です。
出版社/ヒューマン・ヘルスケア・システム 発行日/毎奇月15日 価格/1,050円
速報性ではなく、分析性を重視しており、深く確かな情報を提供しています。
介護現場が求める行政情報から経営論、介護技術、福祉機器情報など業界にまつわる内容が幅広く扱われていのが特徴的です。
時代を意識しているので取り入れやすく、的確な情報がわかると高齢者に携わる職業以外の方も注目している業界誌の1つです。
購読している方は、医療介護福祉関連業種だけでなく、設計・建設業、介護用品メーカー、弁護士、行政書士、税理士、報道関係、学校法人、各自治体と幅広く、多岐に渡って読まれているようです。
医療介護職には新人教育やスキルアップのため購読している方もいるなど、需要は情報誌にとどまらず多岐にわたって活用されています。
シニア・コミュニティが主催しているセミナーや企画ツアーなどもあり、海外から医療や介護を学ぶ情報共有の場として活用することができます。
自分の職場環境以外の情報を知りたいと思う方や知識の共有をしたい方は、このような業界に向けて発信されている雑誌を活用すると良いでしょう。
おわりに
今回紹介した雑誌の他にも、高齢者に向けて様々な雑誌が出版されています。
休刊になってしまったものや定期購読をしていない雑誌もありますが、バックナンバーでも十分に楽しむことができるので、興味を持った雑誌は気軽に購入してみましょう。
高齢者一人で好みの雑誌を探すのは大変なので、家族がプレゼントし気に入ったものを定期購読していくのもオススメです。
ポイントは以下の5つです。
女性高齢者の生活を明るく前向きにするライフスタイル雑誌「ハルメク」
男性高齢者に人気、わかりやすくて読み応えのある歴史雑誌「歴史街道」
夫婦で楽しむことができる高齢者のライフスタイル雑誌「百楽」
高齢者が街歩きをするきっかけになる食文化雑誌「街ぐらし」
高齢者に携わる仕事をしている方の情報雑誌「シニア・コミュニティ」
お気に入りの雑誌は見つかったでしょうか。ジャンルに捕らわれず複数の雑誌を購入し、試し読みしながら好きなものを見つけていくのも良いでしょう。
高齢者が好きなことや新しい発見で楽しむことができるよう、雑誌を活用してサポートしていきましょう。