高齢者と言うのは若い人に比べると体も衰えてきますし、体だけでなく精神的にも様々な障害が出てきます。そういった高齢者にできる事は、家族が介護をしてあげることだと思っている方が大勢いますが、実はレクリエーションをしてあげることで老化を防止することができるのです。今回はそんな脳と体を活性化させ、老化を少しでも遅らせることができる高齢者用のレクリエーションとは一体何なのかを徹底解説していきます。
高齢者のレクリエーションとは?
高齢者のレクリエーションと言うのは、ちょっとした体の運動や、脳トレ、音楽、指先を使った作業などをして普段使わない筋肉や脳の部分を使って活性化させようというものです。
高齢者のレクリエーションは、介護施設や老人ホームなどでも取り入れられており、様々な種類のレクリエーションが考えられています。大きく分けると体を使ったレクリエーションと、頭を使ったレクリエーション、指先を使ったレクリエーションの3つが挙げられますが、詳しく分類していくと音楽を使ったもの、ペットと交流するものなど精神的に良い効果のあるレクリエーションも様々です。
体のレクリエーション
体のレクリエーションというのは、普段運動する機会が少ない高齢者には非常におすすめで、適度な運動している高齢者としていない高齢者では身体的な老化の進み具合はかなり差が出てきます。また廊下の進み具合だけでなく、適度な運動というのは健康な体を維持するのにも役に立ち精神的な安定も見込めるため、身体的な障害などが理由で適度な運動ができないなどの上体の高齢者を除き、すべての高齢者にオススメされます。
気軽にできる体を使ったレクリエーションとしては、散歩などから始まり毎朝の体操、卓球などの運動、山登りなども非常に体に良いレクリエーションの1つです。またこれらの多くは、高齢者1人で行うものではなく夫婦で行ったり地域の仲間で行ったりするため、他人との良いコミニケーションの場にもなり身体の健康だけでなく、精神的な安定も期待することができます。
また、適度な運動をし続ければ、体が欲する食事なども変わっていくため、自然と健康的な食生活へと変わっていきます。体のレクリエーションを1つ習慣的に取り入れることで、体の健康食事面、精神面など様々な部分で良い効果を期待できます。
頭のレクリエーション
頭を使うレクリエーションの代表格としては脳トレなどがありますが、これらは好き嫌いがあるためすべての高齢者にお勧めできるとは言えませんが、ゲームをし終わった後の達成感などがやみつきになるため、比較的多くの高齢者に楽しまれています。高齢者になれば仕事の話もしなくなるため、必然的に物事を深く考えるということをしなくなり、脳がどんどん衰えていきます。そうすると直接的に物ボケ、認知症などにつながってきてしまいます。
そのため高齢者の頭のレクリエーションというのは、健康に過ごしていくためには非常に大切なことであり、ぜひ習慣化したいところです。
頭のレクリエーションは、指先を使ったアクティビティーなどが非常に効果的で、これは脳科学の研究結果等でも脳を活性化するために非常に効果的だということがわかっています。編み物、折り紙、手紙を書く、指先を使った遊びなどが多くの高齢者に楽しまれています。
また脳トレや、クイズ等も非常に脳活性化するには効果的で、高齢者に合わせて昭和クイズや、比較的難易度が低めのなぞなぞなども頭のリクリエーションとしては非常に効果的です。
クイズなどを苦手とする方はいますが、そういった形でも折り紙をしたり手紙を書いたりする事は楽しんでできると思うので、お勧めです。
リラックス目的のレクリエーション
3つ目はリラックス目的のレクリエーションです。こちらはダンスをしたり、音楽を聴いたり、映画を見たりとリラックスできるレクリエーション全てが含まれて、このほとんどが脳活性化したり、体を動かしたりする効果も期待できます。
また自身の飼っているペットや動物ふれあいセンターなどで動物と触れ合ったり、オイルマッサージなどをしてもらうこともリラックス目的のリクリエーションの1つとしてカウントされます。特にマッサージなどは体の血流を良くすることやオイルやアロマの効果よって、体だけでなく精神的な安らぎを期待することもできますし、動物と触れ合うと言う事は医学的に見ても精神的に良いという研究結果が出ているので、介護センターや老人センターなどでもペットを飼うところが増えてきています。
そのような精神的にリラックスできるレクリエーションも、健康な生活を送るためには大切になってきます。
高齢者のレクリエーションの効果
高齢者のレクリエーションを行っているか行っていない方は、その後の健康状態等に大きく影響してきます。老後を何もしないでただ1日中テレビを見ているといった高齢者の方と、定期的な運動し脳トレなどをして頭を使っている高齢者の方を比べれば、後者の高齢者の方が歳を重ねていっても非常に健康的で、自立した生活を送っています。また幸せ度合いを計っても前者はただ寿命があるから生きていると感じているのに対し、様々なレクリエーションを楽しんでいる高齢者の方は毎日の生活に楽しみを感じ質の高い生活を送っています。
そのような高齢者自身の生活に直結する部分もあれば、高齢者特有の嬉しい効果などもレクリエーションをすることによって期待できます。
認知症の予防
こちらは頭を使うレクリエーションを行なっている場合は特にですが、認知症予防に非常に役に立ちます。特に脳トレや指先を使う運動は脳を活性化させる効果があるため、認知症予防に非常に効果的だという研究も存在します。
認知症だけじゃなく、モノボケ等の防止にもなり、これらの症状は普段頭を使っていない方には早く見られる傾向があるので、レクリエーションをする大きなメリットの1つといえます。
リラックス
こちらは特にどのリクリエーションをしないといけないといった制限はありませんが、体を使うレクリエーションにしても、頭を使うレクリエーションにしても、音楽やペットとの時間を楽しむレクリエーションにしても、高齢者がリラックスできるという効果があります。
また、どのレクリエーションも高齢者が楽しめるように出来てあるので、リラックスと同時にストレス軽減の効果なども期待でき、精神的な部分から来る様々な問題の解決へとつながります。
身体的健康の維持
こちらは体を使うレクリエーションで得られるメリットの1つですが、体を使うことによって身体的健康を維持することができます。日本ではあまりませんが、海外ではかなり高齢な方がジムに行って筋トレをしているといった光景もよく見かけ、高齢者でも元気に生きている方は大勢いらっしゃいます。そのような方に共通して言えるのが定期的に運動を取り入れていることです。運動といっても非常に激しい筋トレをする必要がなく、毎日散歩行ったりするだけで非常に大きな効果が見られます。レクリエーションは楽しみながら定期的な運動することができるので、身体的健康を維持することができます。
高齢者のレクリエーションのやり方
高齢者のレクリエーションを行う際に、細かなやり方と言うものは存在しませんがその効果をより高めるためにはいくつかの点に注意しないといけません。そんな高齢者のレクリエーションをする際に注意するポイント、そのやり方を紹介します。
リラックスしてもらう
まず大前世となるのが、高齢者の方にリラックスしてレクリエーションを行ってもらうということです。高齢者の方がリラックスできていないと、体を使うレクリエーション、頭を作るレクリエーションにしても集中できなかったり、そのレクリエーション自体を楽しんでもらえなければやる意味がなくなってしまうので、高齢者がしっかりとリラックスできているかというのは注意するべきポイントの1つです。
高齢者の状態を観察する
これも非常に大切なポイントの1つで、レクリエーションを行ってもらう時に、高齢者がどのような状態かを観察することが非常に大切です。例えば体動かすレクリエーションにしてもどこか動作がおかしければ体に何かしらの異常があると言うことがすぐにわかりますし、頭を使う脳トレリクリエーションなどで、何度も同じ間違いをしてしまえば、脳機能が衰えていると分かります。また高齢者一人ひとりにレクリエーションの好みは存在し、ダンスが好きな方、ボードゲームなどをゆっくり楽しみたい方、大人数で何かをやるのが好きな方など、レクリエーションを行っているときにしっかりと楽しめているかを観察するのも、レクリエーション自体の質を上げることにつながり、より高齢者が楽しんでくれるようになります。
感想や反省を聞く
最後に高齢者からレクリエーションの感想や改善点等を聞くのがポイントです。高齢者にしかわからない改善点などもあるので、感想などを聞くことによって次のレクリエーションを行う際に生かしたり、より高齢者が楽しめるレクリエーションの改善点が見つかります。
また自分の楽しかったと言う感情をシェアする事は脳にとっても心にとっても非常に良い効果があるので、高齢者にとってのメリットともなります。
まとめ
高齢者になれば体が老化していくのは仕方がないことです。しかしそれを周りの人たちが放っておくと、更に老化が進んでしまうだけです。しかし少しのレクリエーションの時間を設けるだけで廊下への改善が見られますし、精神的な安定も見込めます。
レクリエーションの種類も様々で、高齢者の体力や状態、好みに合わせたタイプのレクリエーションを考えるだけで、非常に楽しい時間へとなります。
身体的、精神的の二つの面で大きなメリットがあるレクリエーションを自宅でもぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。